部位別耳鼻科の病気 みみ
滲出性中耳炎(成人も含む)
- 症状
- 難聴、耳の閉塞感(飛行機に乗った時や、新幹線でトンネルに入ったとき、山に登った時などの耳の詰まり感)、自分の声が大きく聞こえる、TVの音が大きい
●子どもの場合は、呼んでも返事をしないとお母さんが気づく場合が多くなります - 病態
- 中耳腔に起こる耳管機能不全による炎症です。
中耳腔に液体が溜まっている場合もあります。 - 治療
- 1.鼻・のどの治療
鼻内、のどはできるだけきれいにすることが重要です。鼻汁の吸引清掃や、鼻への薬剤の吸入、内服薬の使用などを行います。 - 2.耳管通気
耳管に空気を通します。滲出液の排泄と耳管機能の改善に効果があります。 - 3.鼓膜切開
鼓膜に小さな切開を行い、滲出液を吸引除去します。鼓膜は再生能力が高いので、複数回切開を行っても、ほとんどの場合切開部は再び閉鎖します。 - 4.鼓膜チューブ留置
何度も切開を行っても滲出液がたまる場合、鼓膜切開部に小さなチューブ (管)を入れておきます。これは鼓膜に持続的に小さな穴を空けておき、滲出液がたまらないようにしておくものです。中耳腔・耳管の換気が行われる事で、治癒をうながします。
急性中耳炎
- 症状
- 耳痛・発熱・難聴・重症例では耳だれや、めまいもまれにあります。まれに感染で悪化すると髄膜炎になる場合があります。
- 病態
- 細菌が中耳に感染して急性の炎症を起こす疾患。鼓膜の所見が大切です。
- 治療
- 1.内服薬(抗生物質や消炎鎮痛剤)
2.鼓膜隆起や耳痛が高度の場合は鼓膜切開・抗生物質の点耳
3鼻・副鼻腔の疾患を伴う場合は、これに対する治療が必要です。
慢性中耳炎
- 症状
- 耳だれ・鼓膜に穴があいていることによる難聴・耳鳴りなど
- 病態
- 過去に何度も中耳炎を繰り返し、そのたびにあいた鼓膜の穴が閉じない状態となり慢性的に細菌などの感染により、症状が出ます。
- 治療
- 中耳の感染を抑える対症療法(外耳道・中耳腔の清掃)感染時は抗生物質の点耳年齢・経過により手術を行う必要があります。
耳痛
- 原因
- 外耳道炎・急性中耳炎・神経痛など、虫などの異物混入
急性突発性難聴
- 原因
- 不明なことも多い。ストレスが重なったなどの時に発症される方も多い。(例・身内の不幸・大事故・仕事の問題)
- 症状
- 発症は突然に起こり、朝起きたら耳が聞こえなくなっていたと言われて受診される方も多い。随伴症状に耳鳴り・めまいなどがある。
- 治療
- 早期治療開始が大事。
発症から1週間以上放置すると治療効果が悪いことが多い。それを過ぎると手遅れになります。
ステロイド内服治療・安静
高度難聴・めまいがひどい、重症の場合は、入院治療が必要の場合があります。(高圧酸素室での治療なども)
外耳道異物
- 分類
- 豆・おしろい花の種・ビーズ・BB弾・虫(ゴキブリ)・家庭ではとれない耳あか
めまい
めまいの種類によって受診科が違ってきます。
- 分類
- 原因が様々で多くの種類のめまいがあります。
正しい診断の下、治療をされる事が大事です。 - 1.頭の位置を変化させることによって生じる回転性のめまい
2.メニエール病
3.嘔吐を伴う激しい回転性めまいが突然に生じる
4.自律神経障害による起立性低血圧のために立ちくらみ
5.心因性めまい
6.その他、脳腫瘍・脳出血・脳梗塞などの中枢性のめまい
高齢の方は、頭部・心臓などの検査を、まず受けるべきです。
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